“Three Words”、それは”I love You”。
Covid19は、僕の音楽活動に大きな影響を与えた。
“今年”、”2020年”が僕にとって人生の節目になる事は間違いなかった。そう思っていたから、昨年から今年へ向けて一つづつ、その為の準備を進めてきた。
Covid19は、僕から希望や、自信を奪おうとしていた。
そんな僕に対して、アメリカでの活動に於けるマネージャーで、今は僕のパートナーである彼女は、いつも僕を励まし続けてくれた。希望を持つ事、音楽を続ける事、諦めない事など…
僕らは、日本とアメリカという国境を越えた関係で、日々メッセージを送り合いながら相手を気遣い過ごしている。今年、”America Tour”を通し彼女に会いに行く事は、僕らの未来についての大きな一歩になるだろうと考えていた。
彼女が僕に送るメッセージは、時に詩的であったりして、その言葉や文章が、僕に音楽的なインスピレーションを与える事もあった。そして、その中でも彼女が使っていた”three words”という言葉を、僕は心の中に留め続けていた。
ある日、僕はいずれ行われるだろう”America Tour”に向けて練習をしていた。
今でもその瞬間(とき)の記憶が曖昧なのだが、その瞬間は突然訪れ、僕は「Now, I give you three words, "I love you” 」というフレーズをメロディーにして歌っていた。それは、そのフレーズだけに留まらず、言葉やメロディーは次から次へと流れる様に溢れ出てきた。アドレナリンが体を巡り、「これは歌にしなきゃ!」と思った。僕はあっという間にコーラス・パートを書き上げていた。しかも英語の歌詞で…
この歌が「特別な歌」になる事を感じたし、恐らく「個人的な」という意味に於いては、「最後のラブソング」になると思った。
実は、「ラブソング」に関しては、数年前から色々な事があって、個人的なテーマは扱わないと決めていた。昨年、新しいアルバムの為に数曲のラブソングも書いたが、それらはストリーテラーとして綴った「愛の物語」だった。僕の経験を反映させて書いた歌ではなかった。
だから、敢えて個人的なラブソングを自発的に書く事は、もう無いと思っていた。
結局、僕はこの歌を英語の歌詞で書き上げ、感謝の気持ちと共に彼女に贈ることを決めた。
しかし、コーラスパートは一気に書き上げても、他のパートはそう簡単には書くことが出来なかった。書きたい想いが沢山あったし、コーラスパートにフィットする流れの歌詞にしなければならなかった。しかも、歌詞は英語。しかし、コーラスパートをそのまま放置する気は全くなかった。この楽曲に「運命」を感じていたから。
僕は考えた。「何故、このタイミングで僕はこの曲を書くことになったのか?」それは正に「Covid19」だった。それは僕の活動を妨げたが、それは結果的に僕に違う選択肢を与えてくれた。それがかけがえのない機会を僕に与えてくれたのだ。
僕はそうした経緯を歌に反映させることにした。Covid19の影響をストーリーに加え、ここ数年の彼女と僕の関係を包み隠さず歌詞に綴った。「感謝」、「謝罪」、そして「愛」だ。
英語で歌詞を綴るのは相変わらずてこずったし、英語で歌う事も然り。
しかし、楽曲を作り上げた今、感謝の気持ちを込めて彼女にこの歌を贈る事が出来る事を嬉しく思うが、彼女がそれを受け入れるかは僕には分からない。
しかし、音楽的に納得出来る楽曲を書き上げた事は、僕にとって大きな自信となった。
僕は、”Deep Blue Sky California”を再びアメリカの地で歌うという強い想いがあったが、今、ここにもう一曲追加しようと思う。
“Three Words”を…
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